衝立 コスモス蒔絵 4,510,000円(税込)
秋晴れのコスモスが満開の野原に、すーっっと爽やかな風が吹いたような、そんな風景。
生き生きと咲く色とりどりのコスモスの花は、
どれも表情豊かに表現され、薫るように美しい。
蒔絵と言えば、金の豪華なものをイメージされる方が多いかも知れません。
この衝立・コスモス蒔絵は、色漆が自由自在に使われ、
まるで絵画のような蒔絵です。
四季のうちほんのひと時の、秋のこの時期だけにお使いいただく、というのも贅沢な趣向、
もちろん一年中大好きなコスモスを愛でるのもまた良し。
輪島漆器大雅堂(株)の常設展示場は、輪島市街地よりすこし離れたのどかな風景の中に有ります。
展示場に来る途中の道には、秋になると、あちらこちらにコスモスがゆれています。
とてもとても、きれいです。
衝立は、玄関や広い空間の間仕切りなどに使われる家具です。
玄関に置かれるのは、玄関を開けた時に、
家の中が丸見えになってしまわないように、という奥ゆかしさからとか、
家の中に邪気が入るのを防ぐ・止める役目をする、と言われます。
衝立(ついたて)コスモス蒔絵 小田原延子作
広い草原に、かぜにそよぐ満開のコスモスの花、赤とんぼがすいーと舞っている。
そんなどこか懐かしい、のどかな情景を、カメラで写し取ったような・額縁で切り取ったような、
衝立(ついたて)です。
衝立に描かれたコスモスの花びらが、正面からだけでなく、風に押されてゆがんだりうらがえったり。
自然のままのかたちで描かれています。
蒔絵は、研ぎ出し蒔絵という技法で描かれています。
研ぎ出し蒔絵とは
通常の蒔絵は、筆に漆をつけて絵を描き、金を蒔きます。
研ぎ出し蒔絵の場合は、通常の蒔絵の後、絵を含む全体に漆を塗りこみ
丁寧に研ぎ出します。
研ぎ出し蒔絵は、大変高度な技術で、塗面(衝立の黒い部分)と蒔絵の段差がなくなります。
こうして、ひと手間かけることにより、奥行きのある蒔絵になります。
コスモスの花の朱、茎や葉のみどり、そしてとんぼの赤は、色漆で描かれ、色遣いは大変優雅で美しいものになっています。
コスモスの、淡くはかなげなピンク色は、漆では難しいですが、この衝立のコスモスは
朱の色をうまく使って濃淡や陰影を表現し、美しいコスモスを描き出しています。
花の一つひとつをよく見ると、細かく表情が描きこまれています。
本物の花より美しい、かもしれません。
また、本当に漆で描かれているのか、と、おもわず見とれてしまうかも知れません。
こんな光景は、都会ではなかなか見ることが出来ないかもしれません。
大変美しく、いきいきとしたコスモスの衝立(ついたて)は、
漆(うるし)の温かさと相まって、きっと見る人の心を和ませることでしょう。
このコスモス蒔絵の衝立の裏面は、黒塗りの無地です。
衝立の両面をそれぞれ楽しむことができるので、季節や行事に合わせて
気分に合わせて、お客様に合わせて、さまざまにお使いいただけます。
また、花を飾られる場合は、裏面をお使いになれば、
衝立と花と両方が活かされることでしょう。
作は女流蒔絵作家・小田原延子(おだわらのぶこ)。
金沢美術工芸大学で油絵を学んだ大学時代にモチーフや構図はすでに確立し、
以降は漆の技術にそれを置き換え、作品多数を生む。
(弊社展示場には、日展入選の特大漆額2点もございます)
絵画的なタッチで心象を表現するほか、漆芸界では異色の作風をも築き活躍する、
輪島女流蒔絵作家の第一人者。
衝立(ついたて)コスモス蒔絵 4,510,000円(税込)
W120.3 D31 H111 cm(裏面は黒無地)
若島基京雄(わかしまきみお)
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 組合員
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂株式会社 代表取締役