棗(なつめ)八橋蒔絵は、漆黒と金の対比が美しい豪華な蒔絵の棗
八橋の図は、尾形光琳作の国宝:八橋蒔絵螺鈿硯箱が有名な、
燕子花(かきつばた)の群生する川辺で、望郷の歌を詠んだという
「伊勢物語」在原業平・東下りの一節の情景を現した意匠です。
金をふんだんに使った豪華な棗です。
八橋蒔絵は、橋と燕子花の模様が、棗全体のどこからも見えるように
全体に蒔絵した豪華な棗です。
黒塗りに、八橋の金蒔絵を描いて、
全体に金を蒔き、影を感じさせて、水面を表現しています。
棗・八橋蒔絵の内側は、梨子地(なしじ)仕上げです。
梨子地とは
粗い金粉や錫粉を塗面に蒔いて漆を塗り込んで研ぎ、
磨き上げる輪島塗の技法です。
金粉や錫粉が立ったり寝たりしているので、
光の当たり具合によって、きらきらと美しく輝きます。
棗(なつめ)内梨子地・八橋蒔絵 2寸6分 1,210,000円(税込)
輪島漆器大雅堂のショッピングサイトはこちらです。 http://www.wajimanuri.net/
◎棗の修理につきまして
大切にお使いいただいている棗(なつめ)でも、
長い年月ご愛用いただくうち、使い傷はどうしてもついてしまいます。
使いなじんできただけに、修理して使い続けたいものです。
そんな時は、お気軽に修理のご相談を。
傷に応じて、御見積のうえ修理致します。
棗(なつめ)が、塗り直してしまうほどになった場合は、
その際に思い切ってリフォームという方法もあります。
棗(なつめ)の、模様を変えたり、色を変えたり、いかようにもできます。
また新たな気持ちで、お使いいただけます。
お気軽にご相談くださいませ。
若島基京雄(わかしまきみお)
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 組合員
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂株式会社 代表取締役