漆黒に映える金色の虎沈金・お部屋に、玄関に飾って楽しむ漆額パネル
「虎(トラ)」
虎は、額の縞模様が「王」の字に似ていることもあり、
「野獣の王」と言われます。
古来より大陸では、門戸の側柱に虎の絵を貼れば、
悪霊を追い払う、とされています。
漆黒の漆板に、金色の雄々しく美しい虎。
干支パネル虎(トラ)沈金。
虎の雄姿にあやかって、福が来たりますように。
虎の精悍で美しい姿は、古来より人々を魅了してきました。
中国では、虎は「霊力ある瑞祥のもの」とされ、
四神(青龍・白虎・朱雀・玄武)に数えられ、 西方の守護神でありました。
日本の誇る画家、かの円山応挙の手による虎は有名です。
その当時日本では、生きた虎を見られなかったそうです。
この干支パネル虎(トラ)沈金は、
漆黒の漆に、金色の毛並みが美しい虎を 沈金の技で表現しています。
様々な形状ののみを巧みにあやつり、
虎の部分部分で仕上がりを考えながら彫り方を変えています。
虎の毛は、ふわりと柔らかさを、 目は、きりっと精悍で立体感を、
きばや爪は、鋭く印象的に表現。
また、金や銀を効果的に使い分けて、虎を生き生きと表現しています。
沈金は輪島ならではの加飾の技。
沈金とは、
のみで漆の塗面を彫り込み、金銀の箔や粉を埋める技法です。
この沈金は、漆の塗厚が十分でなければ深彫りできず生かされません。
漆の肌に刃先で彫り込んだ繊細な線画で、
自在な加飾ができる沈金は、
しっかりした下地にささえられた厚みのある上塗りの、
輪島ならではの技法です。
「虎は一日千里を行く」
「虎は生まれて三日にして牛を食らうの気あり」
「虎視眈眈(こしたんたん)」
「虎穴に入らずんば、虎子を得ず」
などなど、虎に関することわざや慣用句は多数です。
虎の堂々たる勢いに、あやかりたいものです。
一休さんのとんち話では、
屏風に描かれた虎を退治するよう言われ、
「準備ができました、後ろから追い出してください」と答えるとんちが有名ですね。
この干支パネル虎(トラ)沈金を飾っていただいて、
こんな楽しい話の花が咲く、こともあるかもしれません。
漆黒に映える金色の虎沈金・お部屋に、玄関に飾って楽しむ漆額パネル
額縁寸法 縦51.7 横42.7 cm
漆板寸法 縦32.2 横23.2 cm
沈金は、日展作家・東 恒博(ひがしつねひろ) 略歴はこちらでご紹介しています。
輪島漆器大雅堂のショッピングサイトはこちらです。http://www.wajimanuri.net/
若島基京雄(わかしまきみお)
全国を行商して歩いた祖父・父は、旅先で大変可愛がって頂き、現在でも祖父・父を知るお得意さまが多数ございます。
祖父・父は、「物がなくても売る」達人 営業マンでした。
お客様の前で輪島塗の器の仕上がりのイメージを、すらすらと絵に描いて見せ、仕上がった見本が無くても注文を取りました。器の形や色、蒔 絵・沈金の模様まで、その場で細かくうち合わせができ、仕上がった品は、大変お喜び頂いたそうです。
私もそうなりたいと、自己流ながら勉強し、輪島の技法の全てを頭にたたき込み、
お客様の求める物のイメージを形にしたい、と思っています。
現在は、器物の 形から、蒔絵・沈金の図案までお客様のご要望に合わせ、
自分で作図して制作にあたります。
頭の中で見える仕上がりの姿を、木地師から蒔絵・沈金師に細かく 指定し、
喜ばれる、そして末永く愛して頂ける輪島塗を生み出していきたいと考えております。
輪島漆器商工業協同組合 組合員
石川県輪島漆芸美術館 友の会 事務局長
合気道 奥能登合氣会 会長
輪島漆器大雅堂株式会社 代表取締役