輪島塗の中身を見せます、 大雅堂の姫屠蘇の銚子を半分に切りました。

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輪島塗大雅堂の姫屠蘇銚子を真っ二つに切りました。上縁、側面、裏底に寒冷紗という麻布が貼ってあります。

輪島塗大雅堂の姫屠蘇銚子を真っ二つに切りました。上縁、側面、裏底に寒冷紗という麻布が貼ってあります。

image輪島塗大雅堂の姫屠蘇銚子を真っ二つに切ったものの動画

輪島塗大雅堂の姫屠蘇の銚子を渋々半分に切りました。

輪島塗の特徴である布着せが、どの様にして施されているか、お客様に見ていただくためです。

上縁と側面と裏底に、寒冷紗(かんれいしゃ)という麻布が貼ってあるのがわかります。

木取りの仕方によっては、内底に布を貼ることもあります。

この布を貼ることによって、割れやすい木を割れにくくしています。

手前上部の切込みは、持ち手(つる)を取り付けるための切込みです。

少しでも接着面積を多くして、持ち手を取れにくくしています。

向こうのコの字状の切込みは、銚子の口が着くところです。

もう一方の部材にも同じ切込みがあります。

本来であれば両方くっついているものなので、実際は四角い穴が開いた状態となります。

また、塗りの状態としては中塗研ぎの状態です。(中塗りのあと、表面を研いで滑らかにした状態)。

つぎに、拭き上げ(手の油分やほこりなどの付着物をきれいにふき取る工程)そして上塗という工程へ進んでいくことになります。

たまり朱に上塗りすると、下の写真の銚子に仕上がります。

輪島塗は、上塗りが終われば中身がわからないから、信用が第一。

輪島塗は、上塗りが終われば中身がわからないから、信用が第一。

塗り上がってしまえば、どの様な下地になっているのかわからないのが漆器です。

しっかり布着本堅地に塗り上げることによって、輪島塗の堅牢さが保たれるのです。