

重箱に茶托と銘々皿をセットにしました。
八角の変わり型の重箱に、お料理を入れて、
取り皿で取り分けて頂く。お料理の後にお茶を差し上げる。
ケーキ皿にも。 そんな重宝しそうなセットです。
八角重箱は、お料理が洋風でも和風でも映える、
存在感のある大雅堂オリジナルの形。
使い勝手も、良く考えています。

お正月やお祝い事などに使われる重箱。
輪島塗の重箱といえば、真四角で家紋入り、というイメージでしょうか?
以前は、嫁入り道具には必ず重箱がありましたが、
昨今はご結婚される若い方が、 使わないから、と、お持ちにならないとか。
それなら、年中でも使っていただける重箱を!
若い方がぜひ使ってみたいという重箱を! と考え製作した、
大雅堂オリジナル重箱「八角重箱」は、
八角で持ちやすい隙間ありの、一段でも絵になる素敵で変わった重箱。

大雅堂オリジナルのこの八角の重箱の、工夫した点は、やはり形です。
まず、外見は八角(末広がりの八にしました)の形です。
面を生かすために、角はあまり鋭角にせず、重厚さを感じさせます。
ふたは、平面では漆の美しさがもったいないので、少し盛り上げました。
光の角度によって表情が変わります。
蓋をあけると、ここが工夫したところです。
重箱のふちが、まっすぐズバッと切っていない、素敵なカットになっています。
こうすることで、一段一段のおさまりもよく、ふたもずれなくなりました。
ささやかな工夫ですが、効果大です。

このかわった八角重箱の、もう一つの特徴は、
重箱の一段一段の間に隙間を設けたことです。
この隙間があるために、一段一段が大変持ちやすくなりました。
通常の重箱は、模様のためか、一段一段がピタッとくっついて、
どうしても持ちにくかったのではないでしょうか?
この八角重箱は、段と段の間の隙間に指をかければ、大変持ちやすく、所作も美しく優雅に見えそうですね。

また、一段づつでもお使いいただけるという特徴もあります。
普通の重箱は、模様の関係から、またこれまでの慣習から、
一段では使いにくかったと思います。
この八角重箱は、一段づつに、約9ミリの足をつけました。
これは、一段づつの間の隙間を作るためと、
一段づつ別々に使用した時のスタイルを重視して、計算した高さです。
一段づつでも重厚さを失わない、使ってみたい重箱ができました。
お弁当箱の感覚でも、お使いいただけますね。

おせち料理は、お正月三が日台所に立たないように、と作られた保存食とか。
現在のように年末年始も開いているお店もありませんでした。
では、どうして漆の重箱につめたのでしょうか?
先人はきっと、漆の抗菌効果に気づいていたのでしょう。
現在はその、漆の抗菌効果が、科学的に証明されようとしています。
先人は素晴らしい文化を残してくれたものです。

茶托や皿は、重箱とそろいのたまり朱に、黒漆でパルメット漆絵を描きました。
パルメットは、唐草文様。

シュロの葉をデザイン化した、古代の聖なる文様。
シュロは、雌雄異株でその生殖作用が人間と同様に見られ、生命の樹として吉祥のシンボルとされました。
パルメット文様の間を飛ぶ鳥は、含綬鳥(がんじゅちょう)です。
蒔絵にも良く使われる「松喰鶴」と同様に、 枝や花房などをくわえた鳥の図のことで、
鳥は楽園から飛来して幸福を運ぶ、という意を表し、
鳥がくわえて運ぶものは、幸福の象徴でありました。
(その起源は、ノアの方舟に登場するオリーブの枝をくわえた鳩ともいわれる)

「たまり朱」は、上塗りをした職人さんの、「手」のわかる、
おもしろい塗り方です。 色は、落ち着いた朱。
普通、刷毛目(はけめ)というと、でこぼこの跡が残るものですが、
この塗は表面にでこぼこがないのに、よく見ると刷毛の跡が残っているのです。

輪島塗の特徴である顔がうつりそうな鏡のような美しい輝きは、
最終工程の呂色(ろいろ)が作り出していますが、
この重箱・茶托・銘々皿は、呂色をせず、漆の素朴な温かみを残して、
しっとりとした底艶を楽しめます。
(写真では、明かりが、ぼんやり写っていますね。このぼんやりが、
より温かみを感じさせます)
年月とともに、自然と使い艶があがり、
時とともに変化していくのが、たまり朱の特徴です。
写真では、八角重箱が明るく、茶托・銘々皿が少し暗く写って見えますが、
どちらも同じ色見のたまり朱のセットになっています。
(本当に漆器の写真はむずかしく、そのままの雰囲気をご覧いただけないのが残念なんです)

ある研究者によると、同じ物を同じように調理しても、
良い器で食べれば美味しく感じるのはもちろんのこと、
消化吸収ぐんとも良い。うれしいですね。
《朱の色》古来、朱(赤やオレンジ色などの朱色)の漆は、
大変貴重で高価でありました。
朱の色は、「太陽」や「火」「血」の象徴とされ、神仏や儀式の道具にも用いられました。
人々を引きつける、たいへん尊ばれた色です。
朱の色は、元気が出る色ともいわれますね。
どんなに気をつけていても、長い年月ご愛用いただくうち、
使い傷はどうしてもついてしまいます。
使いなじんできただけに、修理して使い続けたいものです。
そんな時は、お気軽に修理のご相談を。
傷に応じて、御見積のうえ修理致します。
本堅地の輪島塗は、丈夫な下地に塗り重ねた輪島塗だからこそ、
痛みの度合いに応じて、工程をさかのぼって修理ができます。

八角重箱 幅30.3 奥行16.3 高さ21 cm 一段の高さ7cm
銘々皿 直径15 高さ2.6 cm
茶 托 直径13.7 高さ2.3 cm
たまり朱にパルメット漆絵セット(八角重+銘々皿5+茶托5)は、
1組777,000円(税込み)
この八角重箱・茶托・銘々皿のセット たまり朱にパルメット漆絵は、
大雅堂展示場にて、ぜひ実物をご覧ください。
大雅堂展示場は、輪島市街地より少し離れています。
立地条件から、観光のお客様にはあまりご縁がなく、
ご予約頂きました日時にのみ、鍵を開けてご覧頂いております。
当日の御予約も承ります。(担当者不在の際にはご容赦くださいませ。)
どうぞお気軽にご予約くださいませ。
心よりお待ち申し上げております。
電話 0768-22-0184
輪島塗は、約600年の歴史を持つ、JAPANとも呼ばれる漆器の最高峰です。
その工程は、23工程・124以上の手数を経て作り出され、
堅牢さと優美さを兼ね備えた日本の誇る伝統工芸です。
600年の歴史は、脈々と今日に受け継がれ、数多くの職人達の腕に宿っています。







